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    アイリス研究部会発足のお知らせ
                      理事長 椎野昌宏

 最近、花菖蒲の育種を志す方が増えてきました。新しい品種の作出は、この花を未来に向け、よりすばらしい園芸植物として存続させるための、もっとも重要な作業です。こういったことに興味を持つ方が増えてきたということは、たいへんすばらしいことだと思います。
 そこで、こうした育種を志す人たちのために、情報や交配親の交換を行ったり、失敗を含む経験談を互いに披露したりする場として、協会内に育種を中心とした研究部会を設ければ、会員の更なる情報の交換や、知識の向上、新人の啓蒙に役立つのではないかとの提案があり、理事会で協議した結果、部会を発足させることになりました。テーマは次の三点に集約されます。
 一、アイリス類の育種研究
 二、アイリス類の原種調査と保護
 三、花菖蒲を中心とした品種登録と 品種保存

 我国にはハナショウブの他にカキツバタやアヤメ、エヒメアヤメ、ヒオオギアヤメ等の素晴らしい同属のアイリスが分布し、その中には古来より園芸化もされているものがありますが、どの自生地も開発が進み絶滅に瀕しているところが少なくありません。育種ということは同時に保存という問題を併せ持っているものです。私たち花菖蒲愛好家としては、自分自身の視野を広げて今後の本会の役割を幅広く考えて行く必要があるのではないでしょうか。
 このような立場から敢えてアイリス類(イリス属植物)という言葉を使用させていただき、今後の発展を目指そうとしています。

 第一回の開催時期、場所は、メンバーが五名程度以上集まるようでしたら、静岡県の加茂花菖蒲園にて、平成十六年の五月のゴールデンウイーク期間中の一日を利用して、会合を開きたいと考えております。
 同園では四月から促成で花菖蒲の新品種を開花させていますので、それらの花を見る良い機会であり、六月の開花シーズンを控え、育種改良の方法を聞いたり、苗を購入したり、自分の花と交配するための花粉をもらうことも可能です。

 第一回のテーマは未定ですが、清水 弘、永田敏弘理事が準備委員として参加希望者に詳細を説明します。参加費は無料、または資料コピー代のわずかな金額程度を考えております。多数の会員に参加していただきたく思います。

 興味のある方は、協会事務局に電話、E.ヨai一等でご連絡をお願い致します。
また、この春の会合への参加につきましては、お早めに四月二十日頃までにご連絡下さい。集まり具合により開催か否かを決めたいと思います。