はじめに
「とっとり花回廊」は、平成11年4月に開園されました。秀峰大山を背景に総面積五十の広大な台地に四季を通じて美しい花と緑に触れ合うことができます。観客数は、年間50万人に昇る日本最大級のフラワーパークであります。フラワーゾーンには、延長一キロメートルにも及ぶ屋根付円形回廊に囲まれ、展望を楽しみながらたくさんの花々に出会うことが出来ます。その花回廊から花菖蒲展示会の開催の依頼を受けたとき、不安と緊張で心の引き締まる思いがしました。今回は、その展示会の取り組みについてご紹介します。
出展までの準備
展示会の期間は、6月9日(土)〜14日(木)の6日間
その初日に合わせて如何に開花させるか、六日間如何にして最高の花を咲き続けさせるか、差し替えのための鉢の準備をどうするか等々、いろいろな問題があります。
展示会場スペースから、鉢植え四十鉢(盆養作り含む)、プランター植え八個が必要でした。その為に鉢植え二百鉢(内盆養作り十鉢)、プランター植え四十個を準備し、それらはすべて前年の九月にポット苗から本植えしたものです。
まず、初日の六月九日に最高の状態で開花させる為に、鉢植え百鉢、プランター植え二十個を二週間前に二週間前の五月二十七日にビニールハウスに取り込みました。この間は、深夜二時に起きてハウスをのぞき、夜中も温度を摂氏二十三度に保つためにストーブで加温し調節をしました。品種によっては、開花が進み過ぎてあわてて外に取り出すこともあり、とても辛い作業でしたが、楽しい苦労でもありました。
搬出の日
搬出は、前日の六月八日の午後で、花回廊のマイクロバスのお世話になり、わが子を晴れの舞台に送り出す思いで、バスに一鉢ずつ丁寧に積み込みました。家から展示会場まで約五十kmあり、途中、花が傷まないかとても心配でしたが、無事搬出を終えたときは、安堵とともに喜びが込み上げてきました。
家族と親戚の方たちの協力で展示を終えたとき、外はもう薄暗くなっていました。いよいよ明日は初日です。
花を最高の状態で鑑賞していただくために
お出になられるお客さんは、毎日新しい方々ですから、一日一日の花の状態を最高の状態に保つことが必要です。花の寿命は二日〜三日ですので、どうしても差し替えをしなくてはなりません。一日に七鉢〜八鉢を家から車で運び差し替えを行ない、六日間で初日の展示品が、すべて差し替えられるように配慮しました。
皆様から寄せられた感想と激励のことば
・ とても美しく咲いている花々の姿に心が洗われるようです。子供と一緒に美しい花を拝見させて頂き、ありがとうございました。(米子市)
・ 心が沈んでいるのに、今日は元気で帰れます。(奈良市)
・ この感動を多くの友だちに知らせたい。また来ます。(西宮市・島根県 鹿島町)
・ 色の豊富さ、やわらかさに感動。(京都市・滋賀県 栗東市・高知県 大豊町)
・ 美しい花々、自然ありがとう。(香川県大内町)
・ 心のゆとりができました。ありがとうございました。(岡山県 吉永町)
・ とても美しい!花菖蒲が大好きになりました。(松江市)
・ ビューティフル!ワンダフル!(神戸市 外国人)
・ この様に立派に育てるには、気配りなど色々大変ですね。見せて頂き心が和みました。ありがとうございました。(倉敷市・京都市・福岡市・東出雲市・鳥取市)
・ すごくきれい!ネーミングも素敵でした。(名古屋市)
・ すばらしい花を見せていただき感謝します。(徳島県 羽浦町・新見市・高松市他)
・ いろいろな花の色、形、それぞれ綺麗でした。ステキな展示でした。(高知市)
・ すばらしい!の一言です。どの様にして栽培されるのか知りたいです。(広島市)
・ 盆養作りもとてもすばらしい。(鳥取市・日向市・八尾市・広島市)
・ 特に「弁 慶」の美しさに見とれました。(東京都 国分寺市・徳島市・岡山市・松山市)
終わりに
お陰様で、全国各地から多数展示会場に足を運んでいただき、たくさんの方々から感想や励ましの言葉をいただきました。感謝いたしております。また、そのことが大きな力となり、本年の展示会に向けて栽培に励んでいるところです。
展示会開催に当たり、「とっとり花回廊」の職員の方々のご指導、ご協力頂いたことに深く感謝申し上げます。
本年度の展示会は、下記の日程で開催されます。是非ご鑑賞ください。お待ちしております。
平成十四年度「とっとり花回廊 花菖蒲展示会」
(期日)平成14年6月8日(土)〜6月13日(木)
問い合わせ先
とっとり花回廊
〒683-0217 鳥取県西伯郡会見町鶴田110 電話 0859-48-3030
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