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 平成11年度 総会,旅行会に参加して

   松江市 小川 田津子


長井古種
長井市長の歓迎挨拶
古代の丘資料館にて(土偶群像)
  花菖蒲に魅せられて、いろいろと知りたく、愛好グループ日本花菖蒲協会を探しあてて、入会させていただいてから二十数年、その間、勤めの関係もあって、観賞旅行にもなかなか行けず、会報を見て楽しんでおりましたが、十数年前、兵庫県の永沢寺への観賞旅行会があったときに、途中から参加させていただき、知らない人ばかりでおどおどしておりましたが、皆様から長年の親交があったかのように親しくしていただき、そのとき会長をされておられた平尾先生とも親しくお話することができ、温かな雰囲気のなかで一ぺんに不安が吹っ飛び、会そのものにとても親近感を覚えました。それ以来、毎年の旅行会を楽しみにして、都合のつく限り参加させて頂いておりますが、行く先々での花菖蒲の美しさもさる事ながら、皆様と親交のできる楽しさも味わっております。

  昨年度の総会兼旅行会は、六月二十二日、二十三日の二日にわたり、山形県長井市のあやめ公園を中心にして行なわれました。開催当日の六月二十二日の午後二時に山形県の赤湯駅での集合ということでしたが、赤湯駅に早く着いてしまったものですから、駅に車を置き、一足先に鈴木さん、岩谷さんご夫妻、町田さんさんと長井あやめ園に向かい、午後三時過ぎからみなさんと合流し、長井のあやめを観賞しました。

  さすがに日本一と言われているだけあって園も広く、色とりどりの長井古種に魅せられました。長井市の市長様も会議の途中、わざわざ出向いてこられ歓迎してくださいましたが、長井菖蒲愛好会の十二名の方の絶大なるご努力があってのことと、たいへん有難く思いました。
  それから、長井あやめ園から歩いて五分ほどのところにある、宿泊施設『はぎ苑』に向かい、夕方の四時くらいから協会の総会が開かれました。 このときの決議事項として、決算年度をこれまでの四月から翌年の三月から、一月から十二月決算に改め、これに伴い協会の総会は新年の互礼会のときに行なう。役員の任期は二年とする。などが採決されました。

 夕方六時から懇親会に移り、長井の会員の方と楽しく話しに花を咲かせた。懇親会が終わったあと、夜の花菖蒲園を見に出かけましたが、桜と違って低めの雪洞にてらされた花菖蒲がとても美しく、宴会などを楽しんでいる人たちもいました。 翌朝は九時にはぎ苑を出発して、文教の杜『長沼孝三彫塑館』と、そのすぐ近くにある長沼孝三の生家で市の重要文化財にも指定されている、『丸大扇屋』を訪れました。彫塑館では「家紋の装い展」が開かれていました。

  次に長井地方の遺跡から出土した考古学的な資料を中心に、収蔵展示されている『古代の丘資料館』を見学しました。縄文の体験も出来るキャンプ場、水の広場、星の広場があり、奇妙な顔立ち、ユーモラスな体つきをした土偶群像を拝見致しました。その後、縄文そばの館にて昼食をいただきました。長井あやめ会員の方から指し入れのきゅうりの丸かじりの忘れられない味。ほんとうに有難うございました。

  昼食後、国指定の天然記念物の樹齢約千二百年になるという伊佐沢の久保桜を見て、それからさくらんぼ狩をして楽しみました。三池さんが「腹も身のうちだから、あまり食べ過ぎないように」と甘言してくださったので程々にしたが、後になってもう少し食べておけばよかったと思いました。 午後の三時、赤湯駅にて、またの逢瀬を約束してお別れしました。